出羽三山
言わずと知れた、山形県鶴岡市郊外の羽黒山、月山、湯殿山を含めた山岳信仰のシンボル的存在。
明治の神仏分離令で少し歪んでしまった感は拭えませんが、未だに根強い信仰のよりどころです。
実はこの場所を拝礼するのは明確な順序があります。
@羽黒山
A月山
B湯殿山
それぞれ、羽黒山が現世、月山が前世、湯殿山が来世という三世を表すとされています。
まぁ、現世の羽黒山から出羽三山に入って、月山で前世に赴き、湯殿山で蘇りの修業を行うというストーリーな訳です。
平たく言えば、イチから出直して生まれ変わる旅 これが出羽三山詣でです。
しかし、冒頭に記しましたが、そもそもこの出羽三山は、日本を代表する修験道の場
ザ・山岳信仰の代表的な存在です。
言わば神仏習合の最たるモノで、明治の神仏分離令なんて無かったら、それはそれは素晴らしい山岳信仰の見本のような所になっていたでしょうに…。羽黒山神社を見れば分かりますが、本当にちぐはぐな施設構成に思わず苦笑してしまいます。
本来、寺社施設であるモノが神社にあったり、いわゆる宿坊街が形成されていたり。
まさに仏教系の施設満載な地域が、短期間のうちに神社として再構成された訳ですから、無理が目について当然です。
そんな凸凹感溢れる場所だからこそ、現代も続く楽しいアトラクションに違いありません。
さっそく潜入です。
先ずは羽黒山に詣でてみましょう。
参道脇に無料駐車場がありますから、アプローチは優しいのです。
羽黒山は冬は閉ざされる月山が参拝できない為に、冬期も閉ざされない羽黒山を詣でれば、三社を詣でた事になるスペシャル特典がつきますww
山門を潜ると、石段の参道が表れます。
雨だとこれが意外と滑るのよ。スニーカーとか注意ね。
そして、神社になぜか?の五重塔
仏塔というのは、お釈迦様の骨を仕舞っておく大切な仏教施設だそうで…
神様は、入ってません。
そして、延々と続く寺勾配の石段…
時にはこんなえげつない石段の角度も…
石段を構築した職人さんの欲求のはけ口は…
やはり酒なのね…ww
そして、1時間程で頂上の神社に到着です。
こちらが羽黒山の三神合祭殿。
神社造りとしては「千木」は無いし、不思議な雰囲気の建物ですね。
極めつけは、神社に鐘撞き堂ww
誰が鐘を突くのか…非常に興味あります。
神社の境内に鳴り響く、鐘の音…
山腹から見える、庄内平野の黄金の絨毯
美しいわぁ。
本日のお宿は、昔羽黒山の宿坊だった宿「多聞館」
宿の中は大勢の参拝客が宿泊出来るように大広間をパーテーションで区切った斬新な造り
精進料理に近い野菜中心の食事は美味しかったですわ。
月山編へと続く!