縁あって、鶴ヶ島社会福祉協議会主催の災害ボランティアのツアーの応募を受け付けて下さったので、気を引き締めて参加してみた。
南相馬の時もそうだったが、思い立った時にそんなチャンスを与えてくれるこの社協の働きには、本当に感謝の一言に尽きる。
高速道路で常磐道経由、谷和原で降りて国道を進む。
途中まで、全くもって普通の風景が常総市に入って一変する。
道の植え込みに白い冠水跡が見受けられるようになると、閉店している店舗が増え、家屋の壁には水に浸かった跡がそこかしこに…
当然、家から水に浸かった家財を出す姿が…。
出発して2時間も掛からない場所が、洪水の被害にあえぐ、まさにテレビの向こう側の風景そのものの場所だった。
違うのは、手を伸ばせば、届く距離に、それがあると言うこと。
お馴染みの354を進むと、テレビで被害を受けたとされている、きぬ医師会病院が現れた。
一階部分が冠水して、機能は麻痺しているのが分かる。
赤十字に医療チームが忙しそうに動いていた。
常総電鉄を渡ると、仄かにする腐敗臭と共に、広域災害にもはや付き物となった数々のゴミを集積する風景が見受けられた。
今回の集合場所であり拠点。
北水海道駅にほど近い相野谷町と呼ばれるあたりだ。
ざっと見渡した所、昔の水海道の中心街から少し離れた住宅街の様相だが、下水道整備地区ではないようで、家屋の駐車場や裏庭に浄化槽の設置が見てとれる。
雨水幹線の整備も無く、排水は道路側溝に頼っているといった感じだ。
現地の説明によれば、電気は一部で回復しているが、公共水道の断水は現在も継続中との事
つまり…
大雨と洪水で土砂と家財と腐った食い物と屎尿がミックスした泥と水に満たされている。
未だにそれが除去できないでいる…
のです。
で、今回はそのお手伝いを。
区域内は、幅員6m程の市道が整備されていたが、家屋から運び出された粗大ゴミで満ち溢れていた。先ずはそのゴミを収集用のベッセルに積載するお手伝いから。
家具・冷蔵庫・洗濯機・タタミ…全てを乗せる。
水を吸った家具は、いつ崩壊するかわからんので、結構気を遣う。
昔の家具は、ホントの木材で出来ているが、最近の家具は木材チップを接着剤で固めてボード状にしてあるので、水を吸うとそれがバラけて崩壊するのだ。
おまけに、ボードは巨大なホチキスのようなクリップで固定している場合が多いので、バラバラになった途端の腕にグサリって事もあるので注意。
洗濯機…二槽式最高〜 1槽式でもまぁそれなりに… ドラム式最悪。重すぎる。
冷蔵庫…中に食い物が詰まっている場合アリ…開けた途端に後頭部に衝撃が走る腐敗臭が…ああああ!!!! 食い物は出しといて〜(号泣)
タタミ…普通のタタミは一人で余裕だが、水を吸ったタタミは4人でもしんどい…
マットレス…もはや4人でも持ち上がらず…やっと「引き摺って移動」それしか出来ないくらい重くて厄介だった。
夕方までお手伝いをしつつ、後ろ髪を引かれつつ撤収。
ボランティアに行かれる方々へ…
まず、体力的に充実した方以外は、基本的に応援に回る方が良いかも知れません。
環境はかなり厳しく、ワシのようなドカチンな人でも翌日身体が厳しいです。
そして、汚物まみれだったり、腐った食品でも平気で触れる事が出来るような根性は必要です。
それと、引っ越しの手伝いとかやったことある人が良いかもです。
重量物は、それを運搬するのにコツが必要です。
ケガをしない為にも、無理はしないようにしましょう。
運搬中にバラバラになって、釘が剝き出しになってしまった家具、バランスを崩して危うく手を挟みそうになる椅子…結構注意していてもそんな落とし穴があります。
行かれる方…決して気を緩めることなく、ケガ無く、無事に作業を終えて下さるよう願っております。
水害にあった身としてはこういう時の男手はありがたいです。
また男をあげたですなー!
能ある鷹は頭脳労働、能無しヲヤジはただ黙々と体を動かすしかございません。
こんな手助けしか出来ないからねぇ